近年、業務効率化を目的に企業のChatGPT利用度が高まっています。そんなChatGPTは、実は議事録作成を効率化するためにも活用できます。本記事では、ChatGPTを使った議事録作成の方法や、そのメリット・デメリットを解説します。この記事を最後まで読んでいただくことで、AIを活用した効果的な議事録作成のノウハウが身につきます。ぜひ最後まで読んでみてください。そもそもChatGPTとは?ChatGPTは、アメリカのOpenAI社が2022年に開発した、対話型のAIチャットボットサービスです。ユーザーが気になることや質問したいことをChatGPTで尋ねると、AIがその内容を理解して、自動で答えを返してくれます。また、単純に情報収集目的だけでなく、「この文章を30文字以内で要約」「この殴り書きメモを読みやすい文章にリライティング」など、テキスト情報の加工をお願いしたりなど、使い方は多種多様です。無料登録をするだけで誰でも使用することができ、その使いやすさ・便利さの高さから、全世界で利用が拡大している最新鋭のツールです。※より細かく知りたい方はこちら:ChatGPTの仕組みについて詳細に解説!議事録作成においてChatGPTを使ってできること議事録作成において、ChatGPTを用いることでできることは、主に三つです。会議内容のまとめを作る決定事項やタスクなどのリストアップ口語体で記録された会議テキストを、文語体に変換する会議内容のまとめを作るChatGPTは大量のテキストから重要な情報を抽出し、要約する能力を持っています。これにより、会議中にメモした詳細な情報を簡潔にまとめ上げることができます。例えば、「この議事録を要約してください」とChatGPTに文章を添えて依頼するだけで、すぐに概要をまとめた文章をアウトプットしてくれるので、長い議事録メモを読解しようとしなくても、すぐに内容を把握することが可能です。決定事項やタスクなどのリストアップ次に、ChatGPTはテキストから重要なポイントや決定事項、タスクなどをリストアップする機能も提供しています。これは「決定事項をリストアップしてください」といった形で、議事録メモの文章を添えて指示を出すことで、簡単に会議での決定事項や行動計画を明確にすることができます。口語体で記録された会議テキストを、文語体に変換するさらに、ChatGPTは口語から文語への変換も行うことができます。ZoomやTeamsなどで行われた会議の文字起こしテキストは、話者の発した言葉そのままを文字に書き起こすため、口語的表現や「あー」などのフィラーも文字として書き起こされてしまい、議事録として不適切な表現を含むことが少なくありません。そこで、ChatGPTによる変換機能を使えば、これらを適切な書き言葉に修正できます。これにより、議事録を公式な文書として整えたいときに、時間を節約することができます。議事録作成においてChatGPTを活用するメリット・デメリットChatGPTを活用するメリット① 議事録を作成する時間を大幅短縮できるChatGPTを議事録作成に活用する最大のメリットです。会議に参加していない人でも会議内容を理解できるような議事録を作ろうと思うと、内容を要約したり表現を調整したりするのに、ものすごい人力コストがかかるはずですが、ChatGPTを活用すれば、それまで人手で対応していたこれらの作業が全てAIが一瞬で対応できるため、作業者の時間を消費することなく、求めていた議事録を短時間で作成することができます。➁情報の漏れが発生するリスクが低減されるChatGPTではAIが与えられたオーダーを処理するため、人間なら起きうる漏れやエラーをほぼゼロにすることができます。これにより、情報量が多い会議だったとしても、ChatGPTを使えば、漏れやエラーなく、議事録をまとめることができます。③文字起こしを行う人員を削減することができる議事録を全て人手で対応しようとした場合、会議本番での発言をメモしたり、記録したりするところから人手が必要になります。この議事録をまとめる人は、メモを残すのに必死になるため、議論にちゃんと参加することができません。しかし、ChatGPTを活用する場合は、会議中には録音して記録することができるので、議事録のために会議に参加する人を呼ばなくてよくなります。ChatGPTを活用するデメリット①社内用語など専門的なワードを正しく理解できない可能性があるChatGPTは専門用語を知らないため、社内など一部の人間にしか通用しない言葉が会議中に頻出すると、ChatGPTが正しく内容を理解できず、間違った表現として出力されてしまう可能性があります。➁正しい要約が出力されない可能性がある会議の内容が複雑だったり、業界知識など専門性の高いテーマを扱っている場合は、ChatGPTが内容を正しく理解できなかったり、誤った要約が出力されてしまう可能性があります。③AIのアウトプットを修正したり、細かい確認をすることで、結局時間がかかるデメリット①②のようなパターンにより、アウトプットにミスが頻出する場合は、結局人間がミスやエラーの内容を確認し、人力で修正する作業を強いられます。これによって、本来人の作業時間を短縮するつもりが、かえって作業時間を増やしてしまった、というリスクも起きる可能性があります。議事録作成にChatGPTを用いる方法具体的に、ChatGPTを議事録作成に活用する方法は、以下の4ステップです。会議の会話内容を録画・録音する録音したデータをテキスト形式のデータにするプロンプトを作成し、ChatGPTに入力して議事録作成するChatGPTが作成した議事録を確認・必要に応じて修正する会議の会話内容を録画・録音するまず、ChatGPTが情報整理を行う対象となるデータを記録します。オンラインの会議であれば、レコーディング機能を使って、その会議を録画・録音します。オフラインの会議の場合は、ボイスレコーダーやスマホの録音機能を使用して、会話の内容を記録する必要があります。また、全員が同じ会議室で会話する場合でも、全員がzoomなどのレコーディング機能を有した会議ツールにアクセスし、会話の内容を記録することも有効です。録音したデータをテキスト形式のデータにするオンライン会議であれば、zoomなどのオンライン会議ツールに搭載されている文字起こし機能を使用して、会話内容を録音しつつ、テキストに起こします。文字起こし機能を有しているオンライン会議ツールには、例えばzoom、teamsといったツールがあげられます。プロンプトを作成し、ChatGPTに入力して議事録作成する議事録作成において効果的なプロンプトを作成するには、具体性と精度を重視した指示であることが重要です。例えば、「この会議での決定事項とそれに至った議論の流れを箇条書きでまとめてください」や「重要な議題ごとに結論とそれに対する参加者の意見を要約してください」といったプロンプトが効果的です。参考情報:プロンプト作成のコツとテクニックプロンプト作成のコツとしては、まず、AIが理解しやすい明瞭な言葉遣いを心がけることが大切です。複雑な文や専門用語の過度な使用は避け、シンプルかつ直接的な表現を使用します。また、具体的な指示を与えることで、望む回答を引き出しやすくなります。AIに対しては、「何を」「どのように」処理すべきかを明確に伝えることで、より精度の高い結果を得ることができます。さらに、プロンプトを段階的に提供し、途中結果を確認しながら必要に応じて調整を行うことも、質の高い議事録を作成するための有効な手段です。実例:ChatGPTを使って会議内容のまとめを作成してみた以下では、議論の流れを明確化するために、ChatGPTを用いて会議参加者の発言を箇条書きでまとめました。会議で話された内容を文字に起こし、そのテキストをChatGPTのプロンプトに入力して、「この会議での決定事項とそれに至った議論の流れを箇条書きでまとめてください」と指示するだけで、会議での決定事項と議論の流れを箇条書きでまとめることができます。このプロセスを踏むことで、会議の目的やテーマ、次のアクションプランなど、主要なポイントが手早く、かつ明瞭にまとめられます。また、特定の文脈に基づく文章の修正も可能です。以下のように「社内文書に適切な表現に変更してください」という指示をするだけです。ChatGPTが作成した議事録を確認・必要に応じて修正する最後に、ここまで全てChatGPTにまとめてもらった議事録を、人目線でエラーやミスがないかを確認し、ある場合は手動で修正作業をします。ここまでうまくChatGPTを使えていれば、修正点があるとしてもごくわずかで、人の手間はほとんどかからず、議事録を仕上げることができるはずです。ChatGPTを使った文字起こしツールの紹介GPT-4Vを活用したChatGPTの文字起こしツールを使用することで、音声データをテキストに変換できます。ChatGPTを使った文字起こしの自動化GPT-4VGPT-4VはOpenAIによって開発された音声認識機能を備えたChatGPTのバージョンの一つです。GPT-4Vを活用するには、まずOpenAIの提供するChatGPTアプリの有料版にアクセスし、月額の有料サービスに登録する必要があります。音声認識機能を備えたGPT-4Vを使用すると、音声データを直接テキスト化することが可能です。これにより、会議やインタビューなどの音声をリアルタイムでテキストに変換し、議事録作成を効率化することができます。GPT-4Vでの文字起こしや議事録作成の手順は以下の通りです:音声データの準備: 会議やインタビューなどの音声データを用意します。GPT-4Vを利用: ChatGPTアプリの有料版にログインし、GPT-4Vに音声データを入力します。Whisper音声認識モデルの活用: GPT-4VはOpenAIのWhisper音声認識モデルを採用しているため、高精度な文字起こしが期待できます。Whisperは日本語を含む多言語に対応しており、訛りがある音声も認識可能です。テキスト化されたデータの確認と編集: 音声がテキストに変換された後、必要に応じてデータを確認し、編集します。これにより、より正確で読みやすい議事録を作成できます。ドキュメントとして保存: 最終的に編集したテキストをドキュメント形式で保存します。文字起こしに特化した生成AIツールの紹介文字起こしに特化した生成AIツールも多数存在します。これらのツールを活用することで、特定のニーズに合わせた効率的な文字起こしが実現します。Otter.aiOtter.aiなどの高度なAIを活用した文字起こしツールは、特に英語の音声をテキストに変換する際の精度が高いと評価されています。これらのツールの大きな特徴は、リアルタイムでの音声認識と文字変換能力にあります。つまり、会議や講演、インタビューなど、英語で行われるさまざまなシーンで発話された内容を即座にテキスト化し、記録することができます。WhisperWhisperはOpenAIによって開発された音声認識技術であり、その高い精度と多言語に対応する能力で注目を集めています。Whisperを使って文字起こしをするプロセスは、比較的シンプルで直感的な操作で行うことができます。以下に、Whisperを用いた文字起こしの基本的な手順を説明します。Whisperを使った文字起こしの手順音声ファイルの準備: 文字起こしを行いたい音声データを用意します。この音声ファイルは、会議、講演、インタビューなど、さまざまなシーンで録音されたものである可能性があります。Whisperの利用: OpenAIが提供するWhisperモデルをダウンロードまたはAPIを通じて利用します。GitHubやOpenAIの公式サイトには、Whisperを利用するためのガイドやコード例が提供されていることが多いです。音声データの入力: 用意した音声ファイルをWhisperモデルに入力します。これは、コマンドラインツールを使用するか、またはAPIを介して行うことができます。文字起こしの実行: Whisperは入力された音声データを解析し、テキストデータに変換します。この過程では、背景ノイズの除去や、話者の区別などもある程度考慮されます。テキストデータの確認と編集: Whisperによって生成されたテキストデータは、必要に応じて人の手で確認し、編集することが推奨されます。特に、専門用語の誤認識や誤字脱字などがある場合には、手動での修正が必要です。最終的なテキストの保存: 確認と編集を終えたテキストは、最終的なドキュメントとして保存します。これにより、会議の議事録、講演のスクリプト、インタビューの文字起こしなどが完成します。注意点Whisperは多言語に対応していますが、言語ごとの認識精度には差があるため、使用する言語の認識性能を事前に確認することが重要です。背景ノイズが多い環境で録音された音声データの場合、認識精度が低下する可能性があります。可能な限りクリアな音声データを用意することが望ましいです。MyEditMyEditは、音声ファイルからテキストへの高精度な文字起こしを可能にするツールです。特にMyEditのオーディオモードを利用することで、ユーザーは簡単な操作で音声内容をテキスト化することができます。この機能は、講義やインタビュー、ビデオコンテンツの字幕作成など、多様なシーンで役立ちます。MyEditを使って文字起こしする方法音声ファイルのアップロード: 文字起こしを行いたい音声ファイルをMyEditにアップロードします。ファイル形式やサイズの制限については、MyEditのガイドラインを参照してください。言語の選択: 文字起こしを行う際には、対象となる音声の言語を正確に選択することが重要です。MyEditは、日本語、英語、中国語を含む複数の主要言語に対応しており、選択した言語に応じてAIが最適な文字起こしを行います。文字起こしの実行: 言語選択後、MyEditはアップロードされた音声ファイルを解析し、テキスト化を開始します。このプロセスはAIによって自動で行われ、高い精度での文字起こしが期待できます。テキストデータの確認と編集: 文字起こしが完了したら、生成されたテキストデータを確認し、必要に応じて編集を行います。これにより、より正確で読みやすいテキストを得ることができます。テキストの活用: 文字起こしされたテキストは、講義ノートの作成、インタビューの記録、ビデオコンテンツの字幕など、さまざまな用途で利用することが可能です。活用事例:ChatGPTを使った議事録の自動化生成AIを業務に導入することで、人間が手作業で行う時間がかかる作業を短時間かつ正確に完了させることができます。例えば、会議の議事録を取る作業や講演や会話の文字起こしといった正確さが求められる作業で大きな力を発揮します。これにより、作業の効率が大きく向上し、作業負担が軽減されます。まず、議事録の原材料となるテキストデータの収集から始めます。これには、会議中に詳細なメモを取る、会議終了後にディスカッションの内容を整理する、またはZoomやTeamsなどのウェブ会議ツールを利用して自動的に文字起こしを行うといった方法があります。特にウェブ会議ツールには、文字起こしの機能が備わっており、これを活用することで手間を省くことができます。収集したテキストデータは、そのままでは不完全な部分や不要な情報を含む可能性があるため、整理と修正が必要です。例えば、メモはキーワードのみで記されていることが多いため、それらを文脈が分かるように補完し、読みやすい文章へと整えます。自動文字起こしの場合は、誤認識された単語や無意味なフィラーワードの削除が必要になります。次に、修正されたテキストをChatGPTに入力し、加工を依頼します。要約やキーポイントのリストアップ、口語から文語への変換など、目的に応じた指示をChatGPTに出します。ChatGPTはこれらの指示に基づき、テキストを必要な形式に加工し、会議の要点を明確に抽出します。最後に、ChatGPTによって加工された内容をドキュメントファイルにまとめ上げます。この際、AIが生成した情報に誤りがないか、人間の目で最終確認を行うことが重要です。AIの技術は確かに高度ですが、完璧ではないため、最終的なチェックを怠らずに行いましょう。これにより、議事録の正確性を保ちつつ、作成の効率化を実現できます。異なるChatGPTバージョンの議事録作成への活用ChatGPTには異なるバージョンがあります。各バージョンは異なる特徴を持っており、用途に応じて最適なバージョンを選択することが重要です。GPT-3.5特徴: 広範な知識と柔軟なテキスト生成能力を持ち、特に文章の要約や情報の整理に優れています。用途: 会議内容の要約、議事録の整理に適しています。GPT-4特徴: GPT-3.5よりもさらに高いテキスト理解と生成能力を有し、より複雑なテキスト処理が可能です。用途: 議事録の生成、専門的なテキストの作成や要約に適しています。生成AIツールやChatGPT利用時の注意事項生成AIツールやChatGPTを文字起こしや議事録作成に活用する際は、その導入と運用におけるいくつかのベストプラクティスを踏襲することが推奨されます。まず、現行の作業フローを精査し、これらのツールがどのようにプロセスを補完または改善できるかを明確に理解する必要があります。さらに、利用者に対してこれらのツールの機能や活用法について十分な研修を提供し、そのポテンシャルを最大限引き出すことも大切です。文字起こしや議事録作成のためのAIツール導入戦略プロセスの特定: 文字起こしや議事録作成のプロセスの中で、AIによる自動化や効率化が期待できる部分を特定します。例としては、会議内容の即時テキスト変換や、長時間にわたる議論の要約などが挙げられます。適切な技術の選択: 特定したニーズに応じて、適した生成AIツールやChatGPTのバージョンを選定します。ここで考慮すべき要素には、テキスト変換の精度、学習機能の強度、システムへの統合性などがあります。利用者の研修: AIツールを効果的に活用するためには、利用者が基本操作を理解し、生成されたテキストの監査や編集ができるよう、適切な研修を実施します。活用時の注意点自動回答の監視と修正: AIによって生成されたテキストは、誤情報を含む可能性があります。そのため、生成された内容の常時監視と、誤りがあった場合の手動での修正が不可欠です。プライバシーとセキュリティ: 顧客情報や機密情報の取り扱いに際しては、プライバシー保護とセキュリティ対策を徹底することが求められます。まとめChatGPTを使えば、議事録作成の時間を大幅に短縮し、精度を高めることができます。一方で、セキュリティ面等の課題も企業専門用語や複雑な内容には注意が必要です。AIを活用する方法をマスターし、効率的な業務運営を実現しましょう。また、ChatGPTに限らずAI全般を活用した議事録ツールも紹介しております。こちらもご一読ください。弊社では、以下のような生成AI技術の開発し、様々な業界の業務自動化と効率化に貢献しています:生成AI専門のエンジニア集団によるサポート:LangCoreのエンジニアは、最先端のAIおよびWeb開発技術を駆使して、お客様のデジタルトランスフォーメーション(DX)や業務効率化、効率的なシステム開発を実現します。私たちは要件定義からシステム実装まで、ビジネスの可能性を最大限に引き出すために幅広くサポートするパートナーです。LangCoreの開発サービス:システムの要件定義から構築、運用までを一貫してサポートするハイレベルなエンジニア集団です。高速でプロトタイプを開発し、事業検証を支援します。LINEを使用したチャットボット開発、ChatGPTを利用したAIプロダクト開発、クラウドインフラ構築など、幅広い技術に対応しています。自社製品「LangCore」:ChatGPT APIを活用したログ分析、コスト分析、ユーザー分析、Embeddings、不正利用対策などを含む、包括的なSaaSソリューションを提供します。自社製品「PromptMaster」:ChatGPTのスキルを競う「プロンプトソン」のためのプラットフォームです。プロンプトエンジニアリングを楽しみながら学ぶことができ、ChatGPTをより効果的に活用する方法を習得できます。従業員のトレーニングに最適です。「1時間の無料相談」を承っております!「生成AIでこんなことをやってみたいが、できるか?」「何か生成AIでできそうなことを探している」など、まずはお気軽にお問い合わせください。弊社の生成AIのプロ集団が、あらゆる分野と規模のビジネスに合った生成AIやChatGPTを使用したご提案をいたします。→こちらで無料相談を予約する